リフレット
GLIDE のリフレットは、まずフレットを抜き、指板を削り補正することで、過度なハイ起きやねじれ等の、ネックの経年変化や個性の影響を抑えます。
また、アコースティックギターやセットネックのギターのネックの過度な反りは、結果的にアングルの強弱にも作用します。
指板を削り、指板上でもそのアングルの強弱を修正します。
その上で、新しいフレットを打ち、PLEK でフレットバランスを最適に整えた上で、お客様のご要望に合ったセッティングにセットします。
リフレットのギターも、メンテナンス・パックに加入できます。
施工内容
- フレット抜き
- 指板修正(指板を削り、指板上で反りの影響を抑えつつ、必要に応じて指板上でアングルを修正します)
- フレット打ち(お好みのメーカーやサイズ等を選択できます)
- ナット交換(打ち直した状態に合わせて製作します)
- PLEK (適正なフレットバランスに形成します)
- セットアップ(お好みのセッティングにセットします)
リフレットの目的とメリット
リフレットは、フレットが消耗した時に行うものと思われがちですが、ネックの経年変化や個性に対して行うことに非常に効果的です。
例えば、ねじれやハイ起きの度合いが強いネックは、トラスロッドの調整だけでは音詰まりや弾きにくさを改善することができません。
その際にはフレット高のバランスを整えることで改善を図りますが、ネックのねじれや反りの度合いが強すぎると、フレットを削れる限界値を超えてしまいます。
そういった状態に対し、指板を削り補正することで、ネック状態の影響を指板上で取り除くことができます。
例として、こちらの画像が、ハイ起きが強すぎるネックの断面図です。
画像見て左側がヘッド側。右側がボディ側です。
下部の灰色の部分が指板で、ネックの反りを表します。ギザギザがフレットです。
ハイポジションがボディ側に向けて急な坂道のように反り上がっているのが分かるかと思いますが、これが非常に強いハイ起きです。
ハイ起きが強いと、弦の振幅がフレットに当たり、顕著に音が詰まります。
トラスロッド調整でも改善することができません。
この状態に対し、指板を削りリフレットしたのが、こちらの画像です。
ハイ起きが綺麗に無くなり、弦の振幅に干渉する要素がなくなっているのが分かります。
フレットの消耗に対して行うことも確かに効果的ですが、フレットを抜くことで可能になる指板修正を施すことが、一番の目的とメリットと言えます。
コラム「リフレットの目的とメリット」にて詳しく解説しています。
エレキギターへのリフレット例
アコースティックギターへのリフレット例
料金:59,780円(税込)
- 料金には、指板修正、フレット打ち、PLEK(メンテナンス・パック)、セットアップも含まれています。
- エレキギター、アコースティックギター、エレキベース、アコースティックベース共に、料金は一律です。
- フレット代(2,500円ほど)が別途かかります。
- フレットの種類(メーカーやサイズなど)は、ご希望のものをご指定できます。お任せの場合は、Jescar のものを使います。
- リフレットの際には、新しいフレットの高さに合わせたナット交換が必要になることがほとんどです。ナット交換代は10,300円〜(牛骨、タスクの場合。ナットのタイプにより製作代が変わります)です。
- 当店に楽器をお送りいただく際は、元払いでお送りください。ご決済時に、返送にかかる送料もお支払いいただきます。
返却時の送料
アップチャージ(税込)
- パーティカル フレット:1箇所2,200円
- ステンレス フレット:12,000円(フレット代別)
- メイプル指板への再塗装:別途見積もり(メイプル指板は、指板修正後の再塗装が必要です)
納期
当店に届いてから2週間〜1ヶ月ほどです。状態や混み具合により変わります。
ご依頼からお受取りまでの流れ
以下の4ステップです。
1. お申し込みとご発送
こちらのフォームに必要事項やご希望等をご記入の上、ギターをお送りください。
※フォームの終わりの方にあるご希望の記入欄に、「リフレット希望」とご記入ください。
2. 報告と相談
ギターが当店に届き測定と診断を行いましたら、状態、リフレット内容、金額、納期について報告いたします。
合わせて、フレットの種類やセットする弦高などのご希望につきましてもお伺いさせていただきます。
セッティングへのご希望は、何でもお気軽にお知らせください。状態や仕様と照らし合わせた上で、提案と相談をさせていただきます。
料金は基本的には一律ですが、状態やご希望内容によっては追加がかかる場合もあります。お見積もりを見てから、実行する/しないをご判断いただいて大丈夫です。ギターを送ったら必ず実行しなければならないというわけではないです。
3. 実行
完了までお待ちください。
4. 完了と発送
リフレットが終わりましたら、完了の報告とお支払いの案内を連絡いたします。
お客様からのお支払いを確認してからの発送となります。
よくあるご質問
Q:指板 R は変えられますか?
変えられます。
よく Fender のビンテージ・タイプのギターにあるご質問です。ビンテージ・タイプの7インチ前後の指板 R を、9インチ〜10インチ前後に変えるご相談をよくいただきます。
変えられますが、ネックの反りの度合い、また指板の状態や仕様により度合いが限られることもあります。
ネックの反りが強い場合、まずその反りの影響を抑えるために必要な削る量があります。その上で R を修正するために削る余裕が指板に残るかということが肝になります。
また、仕様によっては元々指板が薄かったり、過去のリフレットで薄くなっているということもあります。
ほとんどの場合は、数インチは修正することは可能ですが、上記の理由で、さほど変えられないということもあります。
その場合は、フレット R の調整も合わせて最終的にフレット上で R を整えます。例えば、元々7インチ R のものを指板上では8.5インチまでしか修正できなくても、フレット上で9.5インチにするということもできます。
反りの強さ、指板の仕様、状態によっては、フレット R も合わせて相談させていただきます。
Q:フレットの種類は選べますか?
もちろん選べます。
メーカー、サイズ、素材は、お好みのものをご指定できます。ご希望がございましたら、お気軽にお知らせください。
ステンレスのご指定も可能です。
お任せの場合は、 硬度が高く今後に対して余裕を持たせられるとの理由から、定番メーカー Jescar のものを使っております。
Q:支払いは先払いですか?
リフレット完了後でございます。リフレットが完了しましたら、お支払いをご案内いたします。
事前の提示額よりも高くなるということもありません。
こちらの動画で、よくあるご質問につきまして説明しております。
ご相談、ご依頼
ご相談は、こちらのフォームにご記入ください。
ご相談フォーム
ご依頼の際は、こちらのフォームに必要事項などをご記入の上、ギターをお送りください。
ギターが届き状態を確認しましたら、リフレット内容、金額、納期等について連絡と相談をさせていただきます。
お申し込みフォーム
※フォームの終わりの方のご希望内容の記入欄に、「リフレット希望」とご記入ください。