Fender Musicmaster Bass リフレット

本日はこちらの Fender Musicmaster Bass にも施しました 指板擦り合わせのご紹介です。

リアルビンテージの年代物なためネックの調子が悪く、以前の投稿でもリフレットリペアについてご紹介したのですが
リフレットする際に一緒に行う事が多いのが指板の擦り合わせです。

主な目的としては
・指板に傷があった場合の修正
・正確な指板Rが出ていなかった場合の修正
・指板面の始めから終わりまで綺麗な直線が出ていなかった場合の修正
・現状の指板Rを違うRへの改造する
などが上げられます。

違うRへ改造する事は稀で、殆どが指板の傷を消したり面を整えたりといった処置が多いですね。

しかし、指板の厚さが減ってしまう というデメリットもあり、削り過ぎは禁物です!
削りすぎると
・指板が薄くなってネックの強度が下がる(反り易くなる)
・ポジションマークが剥がれる
・フレット溝の深さが浅くなり、新たに溝切りをしなければいけなくなる
といった事になります。

なので処置としては単純に 指板面を削る という作業ですが
指板の現状、削る箇所、削り方 などを考えて処置を行わないといけないリペアになります。

今回、処置しました Musicmaster Bass は指板の削る量は最小限に留める事が出来
ネックの強度やポジションマークなどにも影響なくリペア処置を施しております。

ビンテージ楽器は状態に異常があることが多いのですが
同じ処置でも楽器の現状をよく見極めなければ、処置結果は大きく変わってきます!
今起きている異常だけを直すのではなく、今後お客様が長く使える様に復活させるのがリペアの肝の一つですね!





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