腕が悪いと思う前に

今日は、初心者〜中級者の方向けの内容になりますが、その方々に、是非とも知っておきたいことがあります。それは、「ギターやベースは、定期的に調整やセットアップを施さなければならない」ということです。

当店 GLIDE は開業以来、会社のある宮城県の高校や大学の軽音部での、無料の出張調整会を定期的に開催させていただいています。
開催している理由は2つあります。1つ目は、ちゃんと調整が施さなければ練習しても上手く弾けないことを知ってもうこと。2つ目は、調整が施されたギターで学生さん達に演奏を楽しんでもらいたいことです。

学校では、生徒さん達にギターに対するヒアリングをしてからギターを調整します。
ヒアリングでは、生徒さん達はよくこのような言葉を口にします。
「何度練習しても弾けないフレーズがあるんです」
「私は下手だから、キレイに音が出ないんです」

そういう生徒さんのギターを見せてもらうと、弦高が異常に高く弾きにくかったり、ネックが逆反っていて、どう弾いても音が詰まる状態だったりします。

ギターのネックや弦高の適正な状態が認知されていないため、自分のギターの状態が悪いことに気付けていないのです。
そもそも弾きにくかったり音が詰まるギターで一生懸命練習し、「私は下手だ」と思ってしまうのは、あまりにも残念なことです。
小職はそういった現状に対し、業界に携わる者として心底反省しました。ギターを提供する側が、楽しく演奏できるサポートをできていないのです。それに気付いてからは、微力ながら学校を回らせてもらっています。

写真は、仙台育英学園高校での無料調整会の様子です。


このような、状態のせいで上手く弾けないというのは、生徒さん達のような初心者だけでなく、バンド活動に勤しむ中級者の方にも実は言えます。厳密に言えば、上手く弾けないというよりは、もっと鳴りを高めたり弾きやすくできるのに、適正ではない状態で弾いてしまっている方も多いです。
「僕のテクではこいつを鳴らしきれないんですよ」
というバンドマンのギターを見せてもらうと、ネック等の調整が施されていないということが多々あります。
そういうギターを見るたびに、小職は、我々が適正な状態で弾くことを認知させられてないからだと反省しております。


自分たちがサポートしきれていないのに言うのも恐縮ではありますが、そういった、上達のスピードや鳴りに悩む方々に一つお願いがあります。
ギターやベースには、定期的な調整が不可欠だということを、ぜひ覚えていただきたいです。
小職はよく、行った先の生徒さん達に、「スポーツで言えば穴の空いたラケットでテニスをしたり、空気の抜けたボールでサッカーをしているようなもの」と説明しています。
まずは道具が適正に動作する状態にしてから練習しなければ、いくら練習や工夫をしても、向上には繋がりません。

ですが、そういった状態で練習させてしまっているのも、私共がその必要性や適正な状態の基準を認知させられていないことが一番の原因だと、私共は捉えています。

「練習しているのになかなか上手くならない」や「どうも上手く鳴らせていない気がする」と思ったら、いつでも私共にご相談ください。
遠方の方は、メールでも電話でもメッセンジャーでも、お気軽にお知らせください。上達スピードが早くなったり、そのギターの本来の鳴りを楽しめるよう、できる限りお応えさせていただきます。


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