ネックの反り具合で音は変わるのか?

弦高を調整するには、サドルやブリッジの前にまずネックの反り具合からと先日お話させていただきましたが、そういえば、ネックの反り具合で音が変わるのかという質問も度々いただいておりましたので、それにもお答えしたいと思います。

結論から言うと、変わります。

特に、倍音の出方が変わってきます。順反らせた方が倍音豊かに、まっすぐ目にするほど、倍音は控えめになります
この違いは、反り具合を変えながらコードをじゃら〜んと弾いても分かりますが、特にミュートしながら弦を弾いてみると、特に分かりやすく違いを体感できます。

まっすぐ目にセットしてギターの6弦をミュートしながら弾いてみたとします。割とザクっとしたキレの良いミュートサウンドを体感できるかと思います。
ではそのままネックを順反らせながら弾いてみると、徐々に音に厚みが出て、特に余韻が強くなってきます。これが倍音感ですね。
例えば高速の刻みであったり、ブレイクを余韻なくバシっと決めるフレーズが多い方は、ネックをまっすぐ目にして、音のキレを重視した方が良いかもしれません。
逆に、音の残響感であったり、ふくよかさを演出したい方は、順反り目にセットした方が良さそうです。

このことから、もちろん弦高や弾き心地との兼ね合いはありますが、どういった音質にしたいかに合わせてネックの反り具合を変えることが、ネック調整には含まれることが分かります。

ネック調整一つでも、奥が深いですね^^

参考に、こちらの Fender 69 Thinline は、ビンテージコンセプトを尊重し、弦高が高くならない程度に順反りにセットし、程よい倍音感を得られるようにしてあります。

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