ギター・ベース製造のプロセス ~①木材の製材編~

当店GLIDEでは楽器販売・修理だけではなく自社製品の製造も日々行っております。
いつもは技術や知識の投稿ですが
今後、数回に分けて製造のご紹介をさせて頂こうかと思います!

ギター製造のプロセスは大きく分けて、木工、塗装、組み込み調整、の3つに分かれているのですが
今回は木工の中の「材の製材~木材の接着」という一番最初の工程をご紹介します!


先ず最初に行うのが「製材」といわれる工程です。
当店では、ただ丸太を割っただけの無垢な板材の状態で木材を仕入れるので
加工し易いようにある程度の大きさに切ったり、どの面もキレイな平面が出た直方体の形へと整えてあげます。


↑まだ木の皮などもついた状態の無垢材


↑製材に使用する電気カンナ&サンダー↑


表面がキレイに見えるようになったら材の選定です。
ボディ材は見た目や重さで選別することが多いですが
ネックなどは目を凝らして木の癖や木目を読んで、楽器が完成した後もどう木が動くかを予測します。
出来たばかりの新品ギターでトラスロッドを回し切るなんて事も全然起こりえるので、テキトーに材を選んでしまうとそれまでの労力がパーになってしまいます。

ボディ・ネック共に使う材が決まったら木材の接着です。
楽器の商品説明で、「ネック:メイプル3P 、ボディ:アルダー2P」など表記が良く見られますが、Pはピースの略で張り合わせた木材の枚数を意味しています。
中々その大きさの材を仕入れるのが難しいという希少性から、木材を張り合わせない1Pの方が良い!というイメージを持ちがちですが
違う木目の材を張り合わせることで強度が増す利点もあります。
高価なギターにも3Pネックや2Pボディ仕様が多くありますが、あれは決して使う材をケチっているのではなく、「反り難い仕様にする」というコンセプトの元
に仕様を決めています。


↑接着に使用するポニークランプ


↑接着済みの2Pアッシュ材

本日の投稿も長文で失礼しましたが、木工の工程はまだまだ残っております!
どうぞ次回の続きもお楽しみに^^



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