ギター・ベース製造のプロセス ~③ボディ木工完成~
今週も前回に引き続きギター製造の記事になります!
前回はCNC機械から上がって、殆どギターの形にした所で終わりました。
(前回 ギター・ベース製造のプロセス ~②ボディ整形編~ https://bit.ly/2EfSsDt)
既に大体の木工加工は終わったのですが、ここからは機械が入らない場所などの加工を手作業で処理していきます!
CNC上がりに最初にやることは各部分の穴あけ作業です。
GLIDEのCNCではボディ真横や斜めから穴をあける事が出来ないので
ハンドドリルで穴を開けていきます。
ここであけるのは
・配線を通すための穴
・ストラップピン取り付け穴
・サイドジャック穴
などです!
普通のドリルビットでは穴を開ける際にハンドドリル部分がボディに当たってしまうのでロングビットを使用します!
↑普通のΦ6mmの鉄工ビットとΦ6mmのロングビット
全ての穴を開け終わったら、ボディ整形の最後の工程「外周R」を加工していきます。
(外周R=ボディ外周の角の丸み)
言ってしまえば、角に丸みを付ける作業なのですが
どれくらい角を丸くするかによってボディ外観の印象がガラリと変わります。
角を丸くすればするほど、ハイエンドベースの様などこか柔らかそうなヌメっとした外観になりますし
角の丸みを小さくするほど、形がクッキリと見えシャープな印象を与えます。
GLIDEでは丸過ぎず角々し過ぎずの一般的なRを採用し
ハンドルーターで削って行きます!
削る時もただ外周をなぞるだけではなく、木の逆目や木口に注意し削って行きます。
ハンドルーターで外周全部のRを削れればいいのですが
コンターなどがある都合上ルーターで削れない箇所もあるので、ルーターでの切削が終わり次第手加工での切削に移ります。
これで全ての整形作業を終えました!
ここから大きく形の変わることはありません。
さらに次の「木地調整」の工程が木工最後の工程となります。
「木地調整」は単純に説明すると研磨作業になります。
ザラザラ凸凹しているボディの表面をツルツルに仕上げてあげます。
セオリー的には500番の細かさのヤスリまで仕上げてあげれば十分なのですが
GLIDEではシースルーやナチュラル塗装の場合800番の細かさまで仕上げます。
ここでも機械が入らない場所は手作業で仕上げます!
忍耐力と集中力が物を言う作業です。
個人的には「木地調整」は木工の中で一番過酷です。。。
ここまで複数の工程をこなしてきましたが、ボディの木工はひとまず完了です!
次週はネックの加工のご紹介をする予定です。
お楽しみに!!
