ギターの塗装は大きく分けて4つの層に分かれている!!

Fender Dan Smith Stratocaster 1982年製のリフィニッシュについてのお話です。

塗装に手を加えることでさらに良いギターにできると判断し、リフィニッシュすることにしました。
本日は、そんなギターの塗装についてご説明します。

ギターの塗装は大きく分けて4つの層に分かれています。

①ヤニ止め
塗料の大敵で木の油分であるヤニが染み出してくるのを防ぎます。
同時に塗料同士の食いつきも良くします。

②サンジングシーラー
目には見えないですが、木材の正面は意外と凸凹しています。
それを真平らにして次の塗料が乗る下地を作ります。
一番厚くなりやすい層です。

③着色
任意のカラーを塗ります。ここでギターの見た目を大きく左右します。
木の木目が見えない 塗り潰し や 木目が透き通って見える シースルー などがあります。
逆に、一切色を付けない ナチュラル も良く目にしますね!

④トップコート
今までの層やギター本体の保護などを目的とした最終層です。
あくまで保護を目的としているので、中にはギター本体の強度を上げるために
わざとトップコートを厚く吹いたりしているメーカーもあります。

ざっくりとご紹介しましたが、塗装の世界は本当に奥が深く
使われる塗料や研磨の仕方などで
塗装の厚さや強度、見た目がかなり変化していきます。

ちなみに、良くプレイヤーの方が気になさる塗料による塗装の厚さは
シェラックニス(フレンチポリッシュ) ≦ オイルフィニッシュ < ラッカー系 < ウレタン系
となります。

80年頃のFenderの製品は
サンジングシーラーまではウレタン系の塗料でその上の層はラッカー系の塗料が使われていたそうで
今回の Dan Smith Stratocaster も下地はウレタン系の塗料でした。
どうせリフィニッシュするなら、と今回は全ての層を剥がし
オールラッカーで仕上げてあります!
カラーも「ブルーバースト」にして、オリジナルFenderには無いカラーリングにしております!

演奏製だけではなく、見た目と音にも拘って職人の手で新たに生まれ変わった Fender Dan Smith Stratocaster 1982年製です!




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