Gibson ギターの歴史 Part.4
〜前回〜
Gibson ギターの歴史 Part.3
https://bit.ly/2PUXRW8
前回では、とうとう初代Les Paul Modelの産声が上がりましたね!
この仕様のまま市場でFenderとバチバチ競争するかと思いきや、発表翌年の53年には早速マイナーチェンジを行います。
改良点はブリッジとネックの仕込み角、他にもアーチトップの形状やボディ外周なども細かく変更されました。
元々搭載されていたトラピーズブリッジでは「ブリッジミュートが出来ない」などの問題があったのですが、マイナーチェンジで「コンビネーション・ブリッッジ(バーブリッジ)」に変更されブリッジミュートも可能になり、更にボディに直接マウント出来るブリッジなので材の鳴りも良くなったとされてます。
ブリッジを変えたのでネックの仕込み角度も3度になりました。
(過渡期にはネック角1度のままの物もあるそうです。)
↑コンビネーション・ブリッッジ↑
これもブリッジ部とテイルピール部が一体型の物になっております。
日本では「バーブリッジ」の方が通じやすいかもしれません。
ちなみに、同年53年からビグスビー社のB-7もオプションで付けられるようになりました!Gibsonのソリッドギターとビグスビーの付き合いは意外と長いんです。
53年にはラインナップに動きがあり、エレキトリックベース EB-1の発表やLes Paul Custom の開発がスタートします!
(EB-1については今回は割愛します。)
やはり、先のFenderがあったとしてもLes Paul Model はかなり話題になったのか早速上位機種の開発が始まりましたね。
Les Paul Custom は無事に開発が終わり54年発表されます。
スタンダードモデルの Les Paul Model と大きく違う点は
・ボディが メイプル on マホガニーではなくワンピースマホガニー
・指板材はローズではなくエボニー
・インレイがディッシュインレイではなくブロックインレイ
・バインディングが積層になり「カスタムセル」に
・着色は黒で金属パーツがゴールドになり、見た目がシック&ゴージャスに
↑Les Paul Custom↑
見た目の印象はガラリと変わりました。
材も惜しみなく使用され、黒とゴールドの相性で非常に高級感が出ています。
細かい所では、Les Paul Model と同じP-90の見た目のピックアップなのですが
マグネットにアルニコVが使用されております。(フロントだけ)
フレットも「フレットレスワンダー」と言われる背の低くてフラットな頂点のフレットが使用されています。
そして気付きましたでしょうか?
ここで初めて皆さんも見慣れたチューン・オー・マチック/ストップテールピースが登場します。
実はチューン・オー・マチック自体は52年にはデザインが既にあったのですが
上位機種に搭載させようと温存していたのです。
Gibsonの1950年代はLes Paulは勿論、エレキベースのEB-1やES-335が発表、Epiphoneを買収したりと、怒涛の年になります。
今後の展開の楽しみが更に深まった所で本日はここまでになります。

